古来からの薬 “クワ” のこと
里山ボタニカルでも、野草茶にしておとどけしているクワ。古来よりその薬効が認められ、人の治療にも利用されてきました。 中国の古典「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」にも、薬としてのクワの用法が記されているそうです。
また、クワの葉を食べた蚕のふんから医薬品のクロロフィルが製造されているほか、ふんそのものを乾燥したものをごま油とねり合わせて、眼瞼のただれの治療にも用いられています。
そんなクワの薬効のことを詳しくご紹介します。
【採取時期と調整法】
根は5月ごろ堀り、外皮のみを水洗いして、日干しにします。葉(若葉)も4月ごろ日干しにします。
【薬効と使い方】
・高血圧の予防に
乾燥した根皮10gをこまかく刻み、グラニュー糖200gを加えて、ホワイトリカー1ℓに半月ほど漬けるとクワ酒ができます。布でこして、寝しなに約15cc飲みます。
・便秘、高血圧予防に
乾燥した若葉をこまかく砕き、きゅうすに入れて熱湯を注ぎ、お茶がわりに飲むとよいとされます。 ・疲労回復、強壮に 熟した果実500gに、グラニュー糖150gを加え、ホワイトリカー1.8ℓに約1ヶ月漬けて越したものを飲みます。
・疲労回復、強壮に
熟した果実500gに、グラニュー糖150gを加え、ホワイトリカー1.8ℓに約1ヶ月漬けて越したものを飲みます。
傷病治療に古くから利用されてきたクワ。
私たちが作っている「野山のボタニカル茶」にも、そんなクワの葉を使ったラインナップがありますので、ぜひいちどいかがでしょうか。
※参考文献
星薬科大学名誉教授 伊澤一男著「薬草カラー大事典-日本の薬用植物のすべて-」より
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