雪むろ大根の味わい



まだ雪深い今年の1月ころ、知り合いの方からいただいた大根を、自作の雪室(ゆきむろ)に入れて熟成していました。

だいぶ日もたったので、取り出して食べてみることに。

わくわくしながら大根を雪室から取り出してみると、とってもしっとりしています。 雪室の中は、気温が2°C、湿度90%以上の安定した環境になっていて、そのおかげで鮮度が保たれているんだなあと。

ちなみに、私たちが暮らしている上越市安塚は、日本有数の豪雪地帯。昔から、冬の食材の保存方法としても雪室は重宝されてきました。鮮魚などの保存にも活用されていたそうです。

さてさて、雪室から取り出した大根に包丁を入れてみます。まるで果物のように水分がしみ出してきます。期待感が高まってきますね。



どうやって食べようか迷ったのですが、今回は煮物にしてたべることにしました。 


じっくり煮込んでつくりました。箸を入れてみると、とってもふわっとしています。

 食べてみると、やはり甘みがつよくて、おいしいです。低温環境におかれることで、食物が自らのデンプンを糖化させて、凍結を防ごうとしているのだとか。


冷蔵庫が普及したいま、安塚でも雪室に貯蔵している家庭はもうあまり無いのかもしれません。でもこんな時代だからこそ、雪室のように自然の作用を取りこみながら暮らしていくことも大切にしていきたいなあと、改めて感じました。

里山BOTANICAL

新潟のデザイン会社 U・STYLEが立ち上げたローカルブランド。上越市安塚にある小さな素材を丁寧にひろいあつめながら、里山の価値やストーリーを伝えていくプロジェクトです。

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