山奥の麹づくりのこと(1日目)

麹チーズケーキでつかっている玄米麹。私たちが、栽培期間中農薬、化学肥料不使用で育てたお米を使ってつくられています。

この麹、そのまま塩麹や甘酒にしても、とてもおいしいんです。実は、みなさまに麹のある暮らしをもっと楽しんでいただきたくて、玄米麹を商品化しておとどけする準備をすすめています。 

 そんな玄米麹ですが、どんな風につくられているのか、気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。私自身も、この里山ボタニカルというブランドをはじめるまで、麹の作り方をよく知らなくて、初めて知った時にとても感動したのを覚えています。 

なので、皆さまにおとどけしたいと思っている玄米麹がどんな風に作られているか、これからお伝えしていきたいと思います。



麹がつくられている、安塚の山奥の工房。 この工房がある朴ノ木という集落は、安塚でもとくに雪深いところです。  今も2メートル近い雪にかこまれていました。ほんとは今回の麹づくりは昨年末の予定だったのがですが、例年にない大雪で延期になったほど。 


中に入ってみると、昔ながらのだるまストーブが。 近づくと、薪がパチパチとはじける音が聞こえてきます。体をやさしく温めてくれて、なんだかほっとしますね。   こんなところで、麹チーズケーキの麹がつくられています。



お米を蒸す(ふかす)

まずは前日洗っておいたお米を、正方形の井形の箱に入れて、大きな釜をつかい約45分間蒸します。蒸すことでお米に水分を含ませ、麹の育つ環境をつくっていきます。

大きな釜ですね。


箱を三段分重ねて、釜の上におきます。


玄米を蒸しています。すごい蒸気です。


麹菌をまぶす

蒸したお米が冷めたら、ふるいを使いながら麹菌をまぶしていきます。

まぶしたら、よくかきまぜてなじませます。


まいたばかりの麹菌たち。 あたたかい部屋で、じっくりおいしく育ってね。


箱に入れて、保温室へ

麹菌をなじませた玄米をさらしの敷いた箱に入れて、室温40℃前後に保たれた保温室へ。 これから2日間、あたたかい保温室で麹菌をじっくり発酵させて育てていきます。まずはこの状態で、明日まで。

水分が逃げないように、上にもさらしのお布団をかけて。


ちなみに、麹づくりにかかせないこの“サラシ”。麹の水分や温度を安定させて、麹菌にとって最適な環境をつくってくれます。 


実はこのサラシ、洗剤で洗うのは毎冬シーズンの最初と最後だけなんです。それ以外は真水で洗います。 毎回洗剤をつかうと、洗剤の成分が麹の生育を邪魔しまうことがあるそうです。 麹がつくられている朴ノ木という集落は、豊かな水源地です。 そんな恵まれた土地の水を、真水のままつかってサラシをあらうことで、麹が育ちやすい環境を保っています。 細かい配慮に、麹菌への愛を感じます。



そんなサラシふわっとやさしく、をかけてもらいました。

こうしてまずは一晩じっくり寝かせて、明日になるのを待ちます。  

(次回へつづく)


里山BOTANICAL

新潟のデザイン会社 U・STYLEが立ち上げたローカルブランド。上越市安塚にある小さな素材を丁寧にひろいあつめながら、里山の価値やストーリーを伝えていくプロジェクトです。

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